インドネシア飲食マーケット

あのお店は?インドネシアの日系飲食店によるハラル対応まとめ

インドネシアはムスリムの国

インドネシアは世界第4位の人口を誇る国です。約2.5億の人々が日本の約5倍ある広さの国に暮らしています。インドネシアではイスラム教、キリスト教(カトリック・プロテスタント)、ヒンズー教、仏教全てを国教としています。しかし実際に信仰されている宗教はイスラム教が9割近くを占めています。イスラム教徒は「豚肉を食べない」「お酒を飲まない」などの決まりがあり、そういった決まりは、インドネシアにおける「食」に対して大きな影響を与えています。人口の大半をイスラム教徒を占めるインドネシアに、日系の飲食店はどのように対応して、進出をしてきているのでしょうか。

各飲食店のハラル対応の方法

イスラム教において「許されたもの」という意味を持つ言葉が「ハラル」です。食品にかぎらず、製品やサービスにおいてもハラルという言葉が使われています。ここで取り上げられるのは、イスラム教徒が食べることができるという意味でのハラルです。日系飲食店がインドネシアのハラルに対して、どのように対応しているのかをまとめます。

1. ハラル対応したメニューを追加する

まずは日本から進出する際に元々のメニューに「ハラル対応したメニューを追加する」というものです。日本でも有名な「一風堂」や、国内外で48店舗を展開し、インドネシアでも既に5店舗を展開するラーメン店「ばり馬」などはハラル対応したメニューを追加して営業をしています。具体的には、2つの店舗ともムスリムで豚骨を食べられないけどラーメンが食べたいという人たち向けに、鶏のダシで作ったラーメンを提供しています。同時に豚骨のラーメンも提供し、選べるようになっています。

2. ハラル対応しないメニューを除く

次は日本でも提供しているメニューから、「ハラルに対応できないメニューを除く」という方法です。定食屋の「大戸屋」では日本と同じようなメニューをインドネシアでも食べることが出来ますが、メニューから豚肉を使用した料理を除いていると言います。定食屋として、日本の味を残し、かつハラルにも対応するために、日本のメニューから食べられないものを除くという方法を取っていると思われます。

3. 全てのメニューをハラル対応に作り直す

ムスリムでも食べられるものを抜くのではなく、食べられないものを除くのでもなく、メニュー全てをハラル対応したものに作り変えるという方法もあります。2013年にインドネシア進出した株式会社トリドールホールディングスによる「丸亀うどん」は現在37店舗展開し、インドネシアで人気を博しています。丸亀うどんは日本と全く同じメニューながら、原料に豚とアルコールを一切使用しないように調理を行っています。2015年には公式にハラル認定を受け、食材だけでなく物流から調理までイスラム教の教えに従い調理を行っていることが証明されることになりました。

またラーメン屋の「清六屋」は日本で12店舗、インドネシアでは3店舗を展開するラーメン屋です。清六屋は元々横浜家系ラーメンのお店であり、日本では豚骨ラーメンを提供しています。しかしインドネシアでは完全に「ノーポークラーメン」を謳い、メニューのラーメンは全て鶏白湯のスープや醤油など、豚肉を使わないメニューにシフト。ムスリムでも安心して食べられるラーメンを作っています。

4. 対応しない

最後は「対応しない」という方法です。対応をしないということは、ムスリム以外の顧客に絞って、お店を運営することになります。日系の大きなチェーン店は、多店舗展開を狙っていることが多いですが、日本人のオーナーが個人で経営している日系の居酒屋やラーメン屋などでは、完全に日本の居酒屋やラーメン屋と同じようなメニューで、お酒や豚肉の提供を行っているところが多いです。もちろん顧客は日本人やインドネシア以外の国からの人が大半になっています。

まとめ

今回はムスリムの国インドネシアでどのように日系飲食店がムスリムの決まりに対して対応をしているかをまとめましたが、顧客ターゲットにどういった人を設定するかによって、対応が異なってくることがわかりました。どういった店舗運営を目指しているかを明確にし、そもそもハラルに対応するのか、対応するためにどのようにメニューを作るのか、という点が考えるべきポイントになってきます。